【リレートーク】 「ボランティアとの出会い」 

木村玄太 (ぼらんたす会員)

 平成16年東北公益文科大学に4期生として入学。当時4年生が第1期生。会う人会う人、それはもう熱い先輩たちであった。自分たちで、大学を創っていく、公益を築いていく。大学内ではサークル活動、大学の外では地域活動を本当に活発に行っていた。ぼんやり、何かしたいなと思っていた自分にとって大変な刺激を受け、自分も何かしたいと強く思った。そして先輩たちの活動に少しずつ混ぜてもらうようになった。そんな中、中越地震が起きた。ここでも先輩たちが現地に向かっているという話が聞こえてきて、自分も参加することにした。通常は災害時に設立したボランティアセンター(以下、ボラセン)を訪ね、活動するところだが、自分ちは運よくある避難所で、直接避難所に住み込みながら活動できることになった。そこでの活動が、人生を変える、性格を変えるような体験となった。住民の方々と密接に関われ、コミュニケーションが取れ、共に暮らし、活動することができた。「自分で状況を判断し、自分で自分にできること・相手のためになることを探し、自分で動く」これを身にしみて、感じることができた。これはボランティアの最も基本であり、最も重要なことである。
 この2つの体験が自分にとって、「ボランティア」に対する大きなきっかけとなった。その後の3年間の充実した大学生活を送ることができた。サークル活動、大学の行事、ボランティア活動、市民活動を活発に活動した。特に地域活動では、つながりが広がる楽しさ、様々なことが体験でき、大きな学びへとつながった。よく「ボランティアは人の為にやっているわけではない」というセリフがあるが、自分もそれに近い、きっかけは「力になりたい、何とかしたい」だが、なんでやるのかと聞かれたら、「楽しいから」である。何が楽しいのか。「つながり、体験、学び」である。自分のように「ボランティアはいいものだ」と心の底から思う人は、決して多くない。同時に自分が体験したような貴重な体験・きっかけはそうそうめぐり逢えるものではない。しかし、このような機会・きっかけをもっとたくさんの人、特に学生には出会ってほしいと思う。また、そんなきっかけを作っていかなければならないと思う。