ボランティアの語源は

voluntas(自由意志)、voluntarius(自らすすんでする、任意の)などのラテン語からきています。
その言葉に人名称のerをつけてできあがったのが、volunteer(ボランティア)という言葉です。
名詞としては「有志者」「志願者」、動詞は「自らすすんでする」「自発的に申し出る」「志願する」といった意味をもっています。

「ボランティアの素敵な訳を見つけました・・・・」

「ほっとかれへん」「がまんでけへん」大坂ボランティア協会事務局長の早瀬昇さんの訳です。 

ボランティア活動の性格

自発性(自由意志・主体性) - 自分からすすんで行動する

ボランティア活動は自分自身の考えではじめる活動です。誰かに強制されたり、義務として行うものではありません。小さなきっかけでも「やってみたい」という気持ちからはじまります。

社会性(公益性・普遍性) - ともに支え合います

自分や身内のためにするのではなく、他人や社会のために行われるものです。

無償性(無報酬性・非営利性) - 見返りを求めない

活動する人が報酬を求めないのが原則です。お金には代えられない経験ができるのでは・・・。

先駆性(社会開発性・社会変革性)

社会の課題に対して、何が必要なのかなど、従来の考え方にとらわれることなく創り出していきます。

ボランティア活動の心構え9カ条

1.できることから始めよう

自分の身の回りを見まわし、気のついたことこから手がけ、自信がついたら徐々に大きな課題に取り組んでいくことが大切です。

2.約束は必ず守ろう

相手との信頼関係をいかに確立するか。まず、訪問日時や援助内容等、活動にあったって約束を守ることです。
連絡もなく遅刻したり、勝手に休んだりすることは信頼関係を損なうことになります。

3.活動にけじめをつけよう

活動できる時間や場所、能力などには限界があります。自分の能力を知り、可能な範囲で目的に合わせて活動するよう、けじめをつけることが大切です。

4.相手の立場に立って考え、行動しよう。

ボランティア活動はひとりでするものではなく、相手の思いや願いに根ざして取り組まれるものです。
善意の押し付けは、相手にとって迷惑。対等な人間関係が基本です。

5.活動を通して学ぼう

ボランティア活動は相手に対する一方通行的な活動ではなく、活動を通じて相手から学ぶ双方向的な活動であるところに特徴があります。勇気と積極性、謙虚さが必要。何のための活動なのか、時には自分の活動を点検し、ふり返ってみることも大切です。

 記録⇒点検⇒次へのステップ

6.家族や周囲の理解を得よう

活動は、時に休日や長時間にわたる場合も出てきます。十分周囲の理解を得てから取り組むことが大切です。

7.安全にも配慮しよう

活動内容の点検、緊急時の処置方法などを心がけましょう。

8.保険の加入も忘れずに

ボランティア活動中の万一の事故の備えとして、ボランティア保険に加入しましょう。
ボランティア活動中の様々な事故によるケガや賠償責任を補償します。                                          ボランティア保険は、最寄りの社会福祉協議会にお問合わせください。

9.秘密を守ろう

基本的に活動を通して知り得た秘密は絶対もらしてはなりません。

ボランティアコーディネーターとは

現状では「ボランティアコーディネーター」という呼称で仕事をしている人はそう多くはありません。しかし、ボランティア活動が、多様なスタイルの市民活動として展開されている今、福祉・保健・教育・まちづくり、文化・芸術、環境、災害救援、人権擁護、国際交流・協力などさまざまな分野の多様な場面でボランティアを支えるスタッフは確実に増えています。  

そこで、私たちはボランティアコーディネーターを「市民社会の実現をめざして、市民のボランタリーな活動を支援し、その活動においてボランティアならではの力が発揮できるよう、市民と市民または組織をつないだり、組織内での調整を行うスタッフ」ととらえています。

          (日本ボランティアコーディネーター協会HPより)

NPOとは

 「Non(非営利)profit(営利)Organization(団体・組織)」の頭文字N・P・Oをとった略語です。日本語では「民間非営利組織」と訳されています。

 ボランティア団体などの社会貢献活動を行う営利を目的としない民間の団体をいいます。

 「同じ思いを持つ」活動仲間が集まり、組織的に活動をはじめた時からNPOになります。

*「非営利」とは、ボランティア活動で用いられる「無報酬」とは異なる言葉です。団体が利益をあげても、その利益を構成員に分配せず、団体 として新たな活動に投資などをしていくことです。

NPO法人とは

 特定非営利活動法促進法(NPO法人)に基づき法人格を取得した「特定非営利活動法人」の一般的な総称です。

NPOの性格

 ボランティアの性格と共通するものが多くあります。それは、NPOはボランティアに支えられている面があり、切り離して考えることができないからです。個人の情熱(パッション「passion」)が組織としての使命(ミッション「mission」)に変わるということです。

 

NPOとNGOの違いって?

 Non(非)Govemmental(政府)Organization(団体・組織)の頭文字N・G・Oをとった略語です。直訳すると「非政府組織」となります。NGOには法人格がありませんが、同じ民間団体であり、開発・人権・環境など地球規模の問題に取り組む組織です。

ボランティアとNPOの違い

活動のしかたは?

ボランティアは基本的に個人で活動します。基本的に専門性は問われません。?
NPOは組織で活動します。活動分野での専門性が問われます。

収益や報酬との関係は?

ボランティアは基本的に無報酬です。
NPOは収益を上げます。企業との一番の違いは「利益を次の公益活動の資金とする」こと。企業のボーナスのように利益を構成員で分配はできません。

自発性や自立性は問われるの?

ボランティアは自発的に活動しますが、必ずしも自立性は追及されるものではありません。
NPOは自発的で、かつ自立性が求められます。

対象・目的は?

ボランティアは社会貢献。自己実現や自己満足の活動も可能です。
NPOは社会貢献・目的達成が優先。達成度や成果は重要です。

マネジメントは必要か?

ボランティアは個人活動の範囲では不要。団体は必要になります。
NPOは組織の運営や会計というマネジメントは不可欠です。

Q. 収益活動をしてもいいの?

ボランティアは基本的には行わない。フリーマーケットのように付随して行われる場合がある。
NPOは組織の維持のために不可欠です。ただし、目的がスタッフへの支給等を想定したものであってはいけません。