山形県鶴岡市でボランティアを広める活動をしてます
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【リレートーク】「あきらめない大人たち」
- 2010-07-15 (木)
- リレートーク
後藤麻理子(特定非営利活動法人日本ボランティアコーディネーター協会)
活動を支えている多くがボランティアというNPOは少なくない。
私が全国の仲間と一緒に日本ボランティアコーディネーター協会というNPOを立ち上げたときにも有給スタッフは週1回のアルバイトスタッフひとりきりだったし、10年経った今でも事務局は常勤2人プラス週1日のアルバイトの体制である。では、事業は誰が進めているのか? 実は日本全国にはボランティアで精力的に関わる運営委員が30人ほどいて、協会の事業のおそらく半分以上を自立的に推進している。毎月、東京・関西と交互に会場を変えて運営委員会を開き、事業の方針やアイディアを語り合い進捗を確認しているが、その都度遠方から参加される委員がいる。飛行機や新幹線などを使えば移動時間はずいぶん短縮されたものの、その人の休日は確実に移動と会議に費やされ、往復すれば交通費も2~3万円を下らない。そしてこの費用は基本的には自腹である。
職員になる以前は私自身もそのボランティアの1人だったのにもかかわらず、時々この人たちのボランタリーなエネルギーはどこから来るのだろうか、何がそうさせるのだろうかと不思議にすらなる。ボランティアコーディネーションという機能を社会に普及させたい、そして市民が積極的に社会に参加し主役になる[市民社会]をつくりたいという遠い夢に向って集まってくるこの集団を、私はひそかに“あきらめない大人たち”と呼んでいる。もちろん“ぼらんたす”のある山形にもこのあきらめない大人たちがいて、全国でボランティアを推進する仲間を刺激し、元気と気づきを与えてくれている。
できっこない、変わるはずない、やっても無駄、と、私達が思ってしまったら夢はそこで途切れてしまう。私自身、子どもの頃からここぞと思ったらこだわり続ける頑固さは折り紙つき。そう簡単にはあきらめない。
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【リレートーク】「NPOにおける事務局長の役割」
- 2010-05-12 (水)
- リレートーク
早瀬昇 (社福)大阪ボランティア協会 常務理事
私事で恐縮ですが、32年間勤めた大阪ボランティア協会を、この5月末で退職し、19年間務めた事務局長を退任します。しばらくはボランティアで常務理事を務めるものの、今後は若いスタッフのフレッシュなセンスで「大ボラ協」の活力の維持・発展をはかってもらおうと思っています。(早瀬は、今後、もっぱら講師のご依頼にお応えする仕事などで頑張ります。よろしくお願いします!)
事務局長を退任するにあたり、そもそも市民活動団体の事務局長の役割は何なのだろうと考えてみました。事務局というぐらいですから、きちんと事務をこなすことは絶対で、経理の管理なども大切ですね。でも、何と言っても重要なのは、日々の決裁。実際上、事務局長の判断で、事業が進むこともあれば止まることもあるからです。
ここでポイントとなるのが、市民活動には「普遍的な行動基準がない」ということです。住民全体の合意のもとで動く行政や、ともかく損を出してはいけないという企業とは違い、市民活動は「やろう!」という人がいれば、誰も賛成してくれなくても、まったく利益につながらなくても、活動を進められる世界です。
そんな中、私はボランティアスタッフや職員からの提案を、まずは肯定的に受け止めることをモットーにしてきました。要は「撥ね返さない」。ちょっと大変そうなことでも、「ダメで元々」と挑戦する雰囲気を作りたかったのです。
でも、実はそんな雰囲気の中で一番調子に乗っていたのは、他ならぬ僕自身かもしれません。ボランティア活動に伴いがちな窮屈さ、過度のまじめさから脱皮しようと「ボランティア悪魔祓い講座」なる講座を企画し、「ボランティアはアガペではなくエロスだ」のテーマで播磨靖夫さんに話してもらったり、今は国土交通副大臣になってしまった辻元清美さんに「アホは国境を越える」を演題に話に来てもらったり…などということもありました。
これからの大ボラ協も、この自由な雰囲気は大切にしてほしいと思っています。
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